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one or many

多頭飼いについて

時々、猫ちゃんは多頭飼いのほうが良いのですかと聞かれることがあります。

最近は猫の多頭飼いを勧めている方をよく見かけるようになったと思いませんか。

「多頭飼い」を勧める理由として、

  • 多頭飼いだと寂しくない
  • 追いかけごっこなどで運動量が増える
  • 猫と人間、お互いの依存度が減る

などが理由として挙げられているようです。

 

しかし、私はこういう質問を受けたときには必ず「一個人としての意見ですが」と前置きしたうえで

安易な多頭飼いを私は勧めていません」と答えます。

 

間違えないで欲しいのは、多頭飼いを否定しているわけではありません。だって、我が家もおれおとらんらんの多頭飼いですよ。

全ての猫ちゃん、全てのお宅で多頭飼いが必ずしも良いとは言えない。多頭飼いのメリット面ばかりじゃなくデメリット面も知ったうえで、自分にとって、愛する猫ちゃんにとって、どっちが良いかご自分で判断して欲しいなぁと思っています。

 

例えば、「多頭飼いだと寂しくない」ということですが、一方で猫のストレス要因TOP3に「同居動物」が含まれるといわれます。「同居動物」にはワンちゃん、猫ちゃんだけでなく新入りの人間=赤ちゃんなども含まれるということです。

 

我が家の場合、おれおさんは面倒見も良く、遊び相手がいることを「楽しい」と思える性格で、一人で留守番は「つまらない」と思うようです。

あんずが虹の橋へ旅立った後、おれおにとってこれからは私だけとの暮らしが良いのか、それともあんずのように可愛い妹を迎える方が良いのか考えました。

そんな頃、おれおが毎日のように毛布やタオルや衣類をグルーミングする姿を見かけるようになりました。

あんずがいた頃にはそんな姿は一度も見かけたことがなく、まるで毛布相手にアログルーミング(猫同士が互いに毛づくろいすること)をしているかのようでした。

今まではおれおは毎日あんずに毛づくろいし、あんずもおれおに毛づくろいする。しかし、あんずが亡くなってからは、毎日健気に毛布に毛づくろいするおれお。しかしおれおに毛づくろいしてくれる猫ちゃんは誰もいない。

その状況を見たことや、あんずの生前、あんずとおれお、それぞれAC(アニマルコミュニケーション)をしていただいた際に、「あんずが病気になって一緒に遊べなくなって寂しい」とおれおが話をしていたことなどを思い出し、おれおにとっては多頭飼いのデメリットよりもメリットの方が大きいと思え、新しく家族を迎えようと決意しました。

結果、おれおとらんらんがアログルーミングし合う中になるまではそう時間はかからず、毎日部屋中を走り回って、ベッドの上ではプロレスごっこをして、毎日楽しそうで、らんらんが来てからは毛布などをグルーミングする姿は全く見なくなりました。

 

ただ、これはおれおの話であって、全ての猫がおれおのように「一緒に遊べる仲間が欲しい」とか「アログルーミングできる仲間が欲しい」とは思うわけではないと思います。

 

猫ちゃんによっては他の猫ちゃんと暮らすことがストレスでそのストレスのおかげで体やメンタルに不調が出てくる場合もあります。

「運動量が増える」ことに関しても、心臓が弱い猫ちゃんなどは追いかけごっこなどの遊びが負担になることもあります。そもそも、多頭飼いすれば必ず部屋中走り回る追いかけごっこをするわけでもありません。

「猫と人間の依存度」については、一人暮らしで猫1匹という状態では多少なりとも依存しすぎることもあるかもしれませんが、そもそも猫ちゃんが亡くなったときのペットロス緩和のために他の猫ちゃんを迎えるという考え方自体いかがなものかと思いますし、依存しすぎてしまうことは個人の気質の問題でもあり、猫ちゃんが1匹でも過剰な依存が必ずしもあるわけでもなく、多頭飼いでも過剰な依存は存在しますし、猫ちゃんの数の問題ではないように私は思っています。

私の場合、あんずが亡くなったときペットロスにならずにすんだのは、おれおがいたからというのはあるのですが、寂しさをおれおで紛らわすというようなこととは違っていて、おれおのほうがあんずロスが酷い状態で、おれおのメンタルケアや体調不良のケアをしていたらペットロスになる暇がなかったというのが実際のところです

おれおがいなかったらペットロスになったのかは分かりませんが、そもそもペットロス対策でおれおとあんずを兄妹で迎え入れたわけではありませんし、あんずの代わりにらんらんを迎え入れたわけでもありません。それぞれがそれぞれかけがえのない存在です。

 

我が家にとっては結果、多頭飼いのメリットの方が大きかったと思えますが、これは我が家での話。

あなたのお家のあなたの目の前にいる猫ちゃんの話ではないですよ。

「一匹で人間の愛情を独り占めしたいぜ」と思う子もいるかもしれません。「2匹と言わず、もっとたくさんの仲間とワイワイ暮らしたい」と思う子もいるかもしれません。「いやいや、猫なんてまっぴらだ、でも他の動物となら楽しそうだな」と思ってる子もいるかもしれません。

他の家庭の話は体験談として参考にするのは良いと思います。でもあくまでも参考にしましょう。そして、参考にするならメリットだけでなく、デメリットも参考にしましょう。

あなたの目の前にいる猫ちゃんにとってベストなこと、猫ちゃんの気持ちや性格は、誰よりも一緒に暮らしているあなたが一番わかるのではないでしょうか「新入り猫くるってよいいぜバッチコーイ」って感じなら是非是非、新しいご家族を迎え入れてください。「私、ママがいればいいわ、この家で唯一のお姫様でいたいもの」と言っていたら、オンリーワンの存在にたくさんの愛情を注ぎながら暮らすのも幸せなことですよね

 

 

 


杉並区・中野区・新宿区・渋谷区・世田谷区の猫専門ペットシッター「キャットシッターねころ陽」は猫のための「温灸」・「ハーブボール」の施術も行ってます。